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ご挨拶 〜二十四節気の食養生

今日は陰暦(旧暦)の元旦ですね。

あけましておめでとうございます。


さて,これまで1年間に渡って,「二十四節気」に応じた食べもの養生をご紹介してきましたがいかがでしたか?


食材にはそれぞれいわれがあり,また東洋医学的にどのようなはたらきをするのかが
簡単にお分かり頂けたかと思います。

ご紹介した以外にもまだまだ沢山の食材がありますが,このブログの情報が,
みなさんの健康と,日々の食材選びに少しでもお役に立てれば幸いです。



今後,このブログでは,症状別のツボ療法などをご紹介していく予定です。

どうぞご期待ください。


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七草粥(ななくさがゆ)(2)

七草の効能

セリ
1.芹(セリ)の効能

胃を丈夫にして,造血作用を高め,貧血を防ぎ,血圧を正常に保ち,発汗を促し,解熱や解毒の作用があり,冷え性を改善して,美肌づくりに効果があります。
また,神経痛やリューマチをやわらげ,皮膚ガンを起す紫外線の影響を抑える効果も期待されています。






ナズナ
2.薺(なずな・ぺんぺん草)の効能

血中の余分な熱を取り除き,各種の出血を止め,熱病を改善して,腎臓の炎症や水腫(むくみ)・排尿困難などを解消させ,肝機能を促して視力の低下や筋肉疲労を回復し,頭のふらつき,目の充血の改善と予防に効能があります。
また,全草を生のまま煎(せん)じて飲むと,女性の生理不順や生理痛にも有効とされています。





ゴギョウ
3.御形(ごぎょう・母子草)の効能

風邪やインフルエンザによる発熱や目の充血,鼻づまり,頭痛,気管支炎などを改善させ,痰を除去して視力を回復し,扁桃腺炎や胃炎を鎮静させる効能があります。
また,抗菌作用にも有効とされています。







ハコベラ
4.繁縷(はこべら・はこべ)の効能

解毒,利尿,催乳を促進させることから特に妊婦の腹部の痛みと腫塊(しゅかい)に適しています。
その他,急・慢性の虫垂炎の改善と予防に効能があります。








ホトケノザ
5.仏の座(小鬼田平子こおにたびらこ)の効能

身体の余分な熱を取り除き,解毒を促し,小児の麻疹(はしか)が早く出て,早く解消するよう促進させ,併発症を防ぐ効果があります。
また熱による腫物と吹き出物の予防と改善にも高い効能があります。







スズナ
6.菘(すずな・蕪かぶら)の効能

胃腸の働きを活発にし食欲を増進して,血栓を防ぎ,高血圧の予防や貧血の改善と美肌づくりに役立ち,解毒作用があり,ガンの予防にも期待できます。








スズシロ
7.蘿蔔(すずしろ・大根)の効能

胃腸の働きを助けて消化を促進し,胸やけや胃もたれを防ぐほか,二日酔いの緩和に効果があり,骨や歯を丈夫にして,ストレスやイライラを解消し,血栓を防ぎ,免疫力を高めて丈夫な体をつくり,ガンの予防に効能があります。


七草粥(ななくさがゆ)(1)

七草粥
七草粥の起源は,平安時代前期の寛平(かんぴょう)年間(889〜897)に宇多天皇(うだてんのう)自らが中国の民間風習を取り入れたもので,宮中(きゅうちゅう)の年間行事として伝わりました。

その後,江戸時代には武家や庶民にも定着し,幕府では公式行事として,将軍以下全ての武士が七種(ななくさ)がゆを食べる儀礼を行っていました。


七草粥は,1月1日・元旦の酉(とり・鶏)の日を格別として,1月2日を戌(いぬ・狗)の日,1月3日を亥(・猪)の日,1月4日を未(ひつじ・羊)の日,1月5日を丑(うし・牛)の日,1月6日を午(うま・馬)の日,1月7日を人日(じんじつ)すなわち人の日であることから,1年間の無病息災を祈って七草粥を食べる習慣が広まったといわれています。

昔は,今と違って野菜が乏しい冬場に不足しがちなビタミン類やミネラルなどを補っていたのでしょう。


現在の七草は,南北朝(なんぼくちょう)時代中期(1362)頃に書かれた『河海抄』(かかいしょう・『源氏物語』の注釈書)の「芹(せり)・薺(なずな)・御形(ごぎょう)・繁縷(はこべら)・仏の座・菘(すずな)・蘿蔔(すずしろ)・これぞ七草」の歌が初見とされています。

春の七草には,秋の七草と違ってそれぞれに効能があります。

春の七草とは以下の7種類の植物をいいます。

名前現在の名前科名
(せり)セリセリ科
(なずな)ナズナ(ぺんぺん草)アブラナ科
御形(ごぎょう)ハハコグサ(母子草)キク科
繁縷(はこべら)ハコベ(繁縷)ナデシコ科
仏の座(ほとけのざ)コオニタビラコ(小鬼田平子)キク科)
(すずな)カブ(蕪)アブラナ科
蘿蔔(すずしろ)ダイコン(大根)アブラナ科

羅布麻茶(ラフマ茶)<皮膚の老化を防ぎ,足腰の衰えや腰痛などに有効>

ラフマ茶
小寒(しょうかん)の食養生・お勧めの食材,お茶類では羅布麻茶(ラフマ茶)がお勧めです。

羅布麻茶とは聞きなれない名前ですが,日本では燕龍茶(やんろんちゃ)の名前でおなじみです。

羅布麻は,中国西部から北西部にかけて広がる羅布高原に自生する植物です。
中国では昔から,体によいお茶として親しまれ,「羅布麻の自生する地域の人は不老長寿を全うする」といわれています。



カルシウムや鉄が豊富に含まれ,ノンカフェインやケルセチンをはじめとする多くのフラボノイドやカリウムを含み,血圧を正常に保つため,高血圧の予防に効果があります。

血中のコレステロール値を下げることから,高脂血症や動脈硬化の予防にも有効に働きます。

このほか,喘息の症状緩和や鎮痛,免疫力などを高める効果も明らかにされています。



中医学では,腎機能を高め,骨や歯を丈夫にして,骨粗鬆症や足腰の衰え,腰痛などを防ぎ,利尿作用を促し,水腫(むくみ)を解消させ,肺の働きと協調して,皮膚・粘膜を保護し,細胞の老化を防ぎ,喘息やアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を緩和し,免疫力を高め,ガンの発生を防ぐ効果があります。

キウイフルーツ<美肌効果に優れ,風邪やインフルエンザなどの感染症を予防>

キウイフルーツ
小寒(しょうかん)の食養生・お勧めの食材,果実類ではキウイフルーツがお勧めです。

中国が原産とされていますが,ニュージーランドで品種改良され,世界に広まりました。
名前の由来は,ニュージーランドの国鳥「キウイ」に似ていることからこう呼ばれるようになりました。

日本には1964年に輸入され,北海道と沖縄県を除く全国で栽培されています。



イチゴを上回るほどビタミンCが豊富で,1個で1日の目標摂取量のほぼ7割を満たし,美肌効果に優れ,果肉の緑色は貧血の予防に役立つクロロフィルによるものです。
黒い小さな種子には細胞の老化を防ぐビタミンEが多く含まれています。

これらの抗酸化成分によって,高いガン抑制作用が期待できます。

また,便秘解消に働く水溶性食物繊維のペクチンや高血圧を予防するカリウムも豊富に含まれています。

タンパク質の分解を助けるアクチジニンが胃もたれ解消に役立つため,肉料理などを食べたあとのデザートに最適といえるでしょう。



中医学では,肺の働きを強め,肌に潤(うるお)いと光沢をもたらせ,風邪やインフルエンザなどの感染症を防ぎ,咳を鎮め,痰を取り除き,腎機能と協調して,皮膚・粘膜を丈夫にし,肌に弾力性を与え,小皺や細胞の老化を抑制して,美肌効果を高める作用があります。

また,腸内の善玉菌を繁殖させ,便の量を増やし,腸内環境を整え,便秘を解消して,コレステロールや有害物質を便とともに排出し,ガンの発生を防ぐ効果があります。



烏骨鶏(ウコッケイ)<生理不順や虚弱体質,足腰の衰えに高い効果を発揮>

ウコッケイ
小寒(しょうかん)の食養生・お勧めの食材,肉類では烏骨鶏(ウコッケイ)がお勧めです。

わが国では江戸時代の初期に中国より渡来したと言われていますが原産地は諸説あります。
古来より滋養強壮の薬用鶏として重用されてきました。
中国では霊鳥として扱われ,不老不死の食材とされています。

日本では独特の容姿から観賞用として珍重され,昭和18年に国の天然記念物に指定されました。
近年,観賞用ばかりでなく卵肉の特産鶏としても日本各地で飼養されています。

鶏冠(けいかん)は黒紫色のクルミ冠で,毛冠(もうかん)があり,羽毛(うもう)は絹糸状にて脚羽(きゃくう)を持ち,脚(あし)の趾(ゆび)は五本あります。

皮膚だけでなく筋肉や内臓,骨にいたるまで黒色を帯びています。
名前はその骨肉の黒紫色に由来します。



栄養成分として,タンパク質やメラニン色素,脂肪,炭水化物,無機塩などを含み,肉,卵は内臓を温め,疲労回復に効果があります。

肉には,カルシウム,鉄,ビタミンA・B2・Eその他の含有量が多く,非常にすぐれた食品として賞讃(しょうさん)されています。

女性特有の生理不順を整える働きもあり,虚弱体質,結核などの慢性病による体力の低下,慢性胃炎には,高い効果があるとされています。
皮は固いので,長時間煮込む必要があります。



中医学では,腎機能を強化して,骨や歯を丈夫にし,骨粗鬆症や足腰の衰えを防ぎ,滋養強壮に働き,体力や精力を増強し,脳細胞を活性化させ,記憶力を高め,老人性の認知症を抑制して,男性のインポテンツ,婦人のおりもの,子宮出血などの改善と予防にすぐれた効能があります。

床伏(トコブシ)<肝機能を高め,ストレスを和らげ,疲労回復に最適>

トコブシ
小寒(しょうかん)の食養生・お勧めの食材,貝類では床伏(トコブシ)がお勧めです。

殻長は約7cmほどで,北海道北部を中心に全国各地の海岸に分布し,岩場の海藻を餌としています。
伊豆諸島に生息する種類は殻が深くなっているのが特徴です。
岩肌に張りついている姿からトコブシ(床に伏せる)の名がついたといわれています。

アワビと同じ仲間ですが,大きさはやや小型で,干潮時など磯の石を裏返すと見つけることができます。



栄養成分はアワビとよく似ていますが,タンパク質はトコブシのほうが多く含んでいます。

ほかに,細胞膜を構成するアラキドン酸も多く含み,細胞の再生を促すコラーゲンとともに体組織の機能調節に有効に働きます。
旨味成分はグルタミン酸やタウリン,ベタインというように種類,含有量ともに豊かです。
とくに,グリコーゲンが豊富で,疲労回復に有効とされています。

肌荒れを防ぐビタミンB2,生体機能のバランスを保つ亜鉛,銅なども多く含まれています。
旬は冬から春にかけて,身が小さく薄いので,殻つきのまま煮ものにされます。



中医学では,肝機能を強化して,気や血液・水分を全身に滞(とどこお)りなくめぐらせ,視力の低下や筋肉疲労を回復させ,精神・感情を和らげ,ストレス,イライラ,怒りっぽいなどを解消し,夜盲症(とり目),白内障,屈伸不利,手足のしびれなどを改善して,胆汁の分泌を促し,コレステロール値を下げ,脂質のエネルギー代謝を活性化させ,生活習慣病の一つである高血圧の予防と改善に効果があります。

銀鱈(ギンダラ)<血行を促進し,皮膚・粘膜を丈夫にして,病原菌に対する抵抗力を高める>

ギンダラ
小寒の食養生・お勧めの食材,魚介類では銀鱈(ギンダラ)がお勧めです。

北海道の太平洋岸からカリフォルニアにかけての北太平洋に分布しています。
現在はアメリカやカナダからの輸入が多く,北洋の魚のなかでは高級魚とされています。

日本では塩焼きや味噌漬けで,アメリカでは燻製にして食べられることが多いようです。

1〜2年目の幼魚は海面近くを回遊していますが,3年目ごろからは数百メートルの深いところに移動する深海性の魚です。
体の色は黒いですが,身は白くてやわらかく,おいしく食べられます。



市場に出ているギンダラは主にアラスカから輸入したもので,脂肪分が20%と非常に多いですが,脂質には血栓を予防し血行を促進するIPAや脳細胞を活性化するDHAなどの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。
いずれもコレステロールを減らし,ガン予防に有効です。

ビタミンAが非常に多いため,皮膚・粘膜を丈夫にし,ウイルスや病原菌に対する抵抗力を高めます。
また,カルシウムの吸収を助けるビタミンDや老化を防ぐビタミンEも多く含まれています。



中医学では,心臓の働きである血液の循環を促し,血栓の形成を抑え,精神・情緒を安定させ,動悸や息切れ,声が弱々しいなどを解消し,腎機能と協調して,骨や歯を丈夫にし,脳細胞を活性化させ,学習能力や記憶力を高め,老人性の認知症を防ぎ,肺の働きと連動して,皮膚・粘膜を丈夫に保ち,肌に潤いと弾力性をもたらせ,細胞の老化を防ぎ,病原菌に対する抵抗能力を強める働きがあります。

春菊(シュンギク)<胃腸の働きを活発にして,便秘を改善し,肌荒れや小じわを防ぐ>

シュンギク
小寒の食養生・お勧めの食材,野菜類では春菊(シュンギク)がお勧めです。

原産地は地中海地方で,ヨーロッパでは観賞用として利用されているのみで,食用としているのは東アジア地域だけです。

日本への伝来は室町時代に中国から伝わったとされています。
キクの葉に似ているためその名がつきました。



β−カロテンがきわめて豊富で,ホウレンソウやコマツナを上回るほどです。
ビタミンCとともに免疫機能を強化し,ガン予防に高い効果を発揮します。

肌荒れやシミ・小皺(こじわ)などを改善する働きもあり,独特の香りは,α−ピネン,ペリルアルデヒドなど,10種類ほどの香り成分によるものです。
自律神経に作用して胃腸の働きを活発にし,胃もたれや消化不良の解消,食欲増進に役立ち,痰を切ったり咳を鎮めるのにも有効とされています。

また,濃い緑色の色素成分であるクロロフィルがコレステロールを減らし,血液をサラサラにし血行を促す効果もあります。



中医学では,肺の働きを強化して,皮膚・細胞内の水分を調節し,肌に潤(うるお)いと光沢をもたらせ,皮膚の乾燥や肌荒れ,痒(かゆ)み,シミなどを解消し,咳を鎮め,痰を取り除き,腎機能と協調して,皮膚や粘膜を保護し,小皺(こじわ)や細胞の老化を防ぎ,免疫力を高め,ガンの発生を防ぐ効果があります。

また,胃の消化作用を高め,胃もたれ,嘔吐,食欲不振などを解消して,腸内の善玉菌を活性化させ,便の量を増やし,腸内環境を整え,便秘を改善し,コレステロールや生活習慣病である動脈硬化や糖尿病,高血圧などの老廃物を便とともにスムーズに排出し,ガンの発生を抑制する働きがあります。


小寒(しょうかん)の養生

小寒
小寒(しょうかん)は二十四節気の23番目の節気で,新暦の1月6日か7日ごろにあたります。

すでに本格的な冬の季節で,寒風と降雪に悩まされます。
民間には「小寒・大寒(だいかん)になると,寒さは氷のごとし」という諺(ことわざ)があります。
小寒は寒さの度合いを表し,文字から理解すると,大寒は小寒よりも寒いということになります。



この時季は,気温が最も低くなり,病原菌(びょうげんきん)が冷たい空気といっしょに呼吸器に入り込むため,慢性気管支炎の発作を急に起すことがあります。
これは真冬の高気圧の影響で,上空の気温が高く地上の気温が低くて,大気(たいき・地球を取り巻く空気)が対流しなくなることがあります。
すると地面の有害汚染物が,大気の上層に拡散しないで地面にとどまったままとなって人体に害を与えることを言っています。



また,気温が急に下がり,あるいは寒波が襲来すると,心臓血管の患者,動悸や息切れ,不安感,眩暈(めまい),足の水腫(むくみ),胸のむかつきなど,全身に不快を感じてきます。

さらに心筋梗塞(しんきんこうそく)と中風(ちゅうふう)を誘発(ゆうはつ)する可能性もあります。

これらの極寒の時季は,体の保温に努め,外出時には必ず防寒に気を配りとくに足下を温かくするようこころがけてください。


銀杏の葉茶(イチョウノハ茶)<血行を促し,老人性認知症の予防に有効>

イチョウノハ茶
冬至(とうじ)の食養生・お勧めの食材,お茶類では銀杏の葉茶(イチョウノハ茶)がお勧めです。

イチョウの木は中国原産で,歴史は古く,約1億5000万年前から存在していたといわれています。
約5000年前より,中国で漢方薬の一種として利用されてきました。
日本へは500〜600年前の室町時代に中国から伝わったといわれています。



フラボノイドを豊富に含み,体内の血液循環を促す作用が強く,肩こりや冷え性の改善や心筋梗塞,動脈硬化の予防など幅広い効果が期待されています。

香り成分のテルペンラクトンは血栓の原因となる物質の働きを抑制するほか,大脳などの血液の巡りをよくし,記憶力の低下を防ぐ働きがあるため,老人性認知症の予防に有効と考えられています。

中国では古くから脳の老化防止としてお茶が利用され,欧米では近年イチョウの葉のエキスが医薬品として使用されるようになり,日本でもお茶だけでなく葉のエキスの錠剤やカプセルが入手できます。



中医学では,心臓の働きである血液の流動性を高め,毛細血管を拡張して,精神や情緒を安定させ,動悸・息切れ,声が弱々しいなどを解消し,狭心症や心筋梗塞を防ぎ,生活習慣病の一つとされている動脈硬化の予防と改善にも有効とされています。
また腎機能を強め,骨や歯を丈夫にして,脳細胞の活性化を促し,学習能力や記憶力を向上させ,老人性の認知症を予防する効果があります。

屠蘇酒(とそしゅ)の由来

お屠蘇
屠蘇酒は,もともと中国から渡来したもので,蘇(そ)は病を起こす悪鬼を意味し,屠(と)は相手を負かすとか,退治するという意味から,年頭にあたって一年の病魔を払い,長寿を願う祝い酒とされてきました。

その歴史は古く,古代中国は後漢(ごかん)の時代(A.D.25〜220)の華佗(かだ)と三国時代(220〜263)の文献を合わせ,華佗が作りし方法にして,これを皇帝である曹武帝(そうぶてい)に伝授(でんじゅ)せしめたのが始まりとされています。

山椒(さんしょう),大黄(だいおう),桔梗(ききょう),防風(ぼうふう),丁字(ちょうじ),陳皮(ちんぴ),茴香(ういきょう),薄荷(はっか)の8種類の生薬(しょうやく)をすべて砕(くだ)いて,赤い布袋(ぬのぶくろ)に入れ,大晦日の夜に井戸深く吊(つる)し,元旦の朝にこれをとりだし,袋ごと酒に養分が出るまでしばらく浸(ひた)し,祝いの席でその屠蘇酒を小・中・大の杯盃(さかずき)に満たして,それぞれ三献(さんこん)ずつ計九献(これを三・三・九度といいます)を捧(ささ)げ「一人これを飲めば一家に疫病(えきびょう)なく,一家これを飲めば一里(り)に疫なし,元旦これを飲めば年間病(やまい)なし」と祈念し,歳(とし)の若い者から長じた者へと順に飲んだと伝えられています。

さらに正月三が日の祝いが終わった後(のち)は,屠蘇袋を玄関先に吊しておけば,疫病の気を避けることができると俗信(ぞくしん)されてきました。



屠蘇袋に入っている生薬の効能

1.山椒(さんしょう):大脳を刺激して,内臓の働きを活発にする作用があるとされ,胃腸の虚弱による消化不良やそれによる胃もたれ,腹部に冷えとガスの停滞,それに伴う腹痛,回虫の駆除に効能があります。

2.大黄(だいおう):とくに熱があるときの便秘を解消するのに優れた効果があります。また,抗菌(こうきん),止血(しけつ),抗腫瘍(こうしゅよう)や胆汁の分泌を促進する働きもあると考えられています。
【注意】妊婦の産前・産後および授乳期間は使用を禁じます。

3.桔梗(ききょう):咳(せき)を鎮(しず)め,痰を除去(じょきょ)し,咽喉(のど)の激痛や嗄(しわが)れ声に効能があります。

4.防風(ぼうふう):風邪やインフルエンザによる発熱・悪寒(おかん)・頭痛・関節痛・身体が重だるい,咽喉の痛みに効能があります。

5.丁字(ちょうじ):食欲不信,吐(は)き気(け),嘔吐,下痢,インポテンツ,婦人の陰部の冷え,おりものなどに効能があります。

6.陳皮(ちんぴ):とくに風邪引きの妙薬(みょうやく)とされ,咳を鎮め,咽喉の痛みに用いられます。
また,健胃剤としての効能もあります。

7.茴香(ういきょう):健胃剤として,食欲を増進させるとともに胃腸疾患に効果があります。また,胃痛,冷えによる腹痛,腎機能の低下,腰痛や痰を除去する効能もあります。

8.薄荷(はっか):血管の拡張や健胃の作用があり,風邪による発熱・頭痛,眩暈(めまい),目の充血,咽喉の腫れと疼痛,虫歯による歯痛に効果があります。



また,華佗は推拿(すいな)療法や針灸療法の分野に関しても非常に造詣(ぞうけい)が深かったことで知られています。
『三国志(さんごくし)』の華佗伝説によると,彼の選んだ穴位(つぼ)は甚(はなは)だ数が少ないにもかかわらず,その治療効果は絶大であったといわれています。

(のち)の世の人々は,華佗のこのような医学分野での貢献(こうけん)を讃(たた)え,末永くその遺徳(いとく)を記念するため,人体脊椎(じんたいせきつい)の左右合わせて48の穴位(つぼ)を「華佗夾脊穴(かだきょうせきけつ)」と命名することにしました。


柚子(ユズ)<肌を若々しく保ち,皸(ひび)や皹(あかぎれ)の予防に有効>

ユズ
冬至(とうじ)の食養生・お勧めの食材,果実類では柚子(ユズ)をお勧めします。

原産地は中国長江(ちょうこう)(揚子江・ようすこう)周辺です。

日本への渡来時期は不明ですが,飛鳥か奈良時代に朝鮮半島から伝わったとされています。柑橘類では寒さや害虫病に最も強く,北海道を除く全国各地で栽培されています。

ほどよい酸味と独特のさわやかな芳香が魅力で,初夏に出回るものは青く,秋以降には黄色く熟したものが出回ります。
果皮,果汁ともに料理をひき立たせる調味料や薬味として使われます



果肉よりも果皮のほうが栄養価が高く,カルシウムは2倍,ビタミンCは4倍近くも含んでいます。

カルシウムは骨や歯を丈夫にし,骨粗鬆症の予防に役立ち,豊富なビタミンCは美肌を保ち,皸(ひび)や皹(あかぎれ)の予防にも有効です。
果皮に多く含まれる特有の香りは精油成分のリモネンで,自律神経に作用し,リラックス効果があることが知られています。
また,入浴のときに,生のユズを風呂に入れると,心身の疲労回復に最適です。



中医学では,肺機能を強めて,皮膚・細胞内の水分を調節し,肌に潤いと光沢をもたらせ,皮膚の乾燥や痒(かゆ)み,肌荒れなどを解消し,風邪・インフルエンザの侵入を防ぎ,肌を若々しく保つ働きがあります。
また腎機能と協調して骨や歯を丈夫にして,足や腰の衰えを防ぎ,体を温める効果があります。


猪肉(イノシシ肉)<貧血や冷え性の予防や改善に最適>

イノシシ
冬至(とうじ)の食養生・お勧めの食材,肉類では猪(イノシシ)の肉がお勧めです。

アジアやヨーロッパで古くから食べられており,メソポタミアでは紀元前4000年頃には家畜化されていたという記録があります。

日本では縄文時代の遺跡からイノシシの骨が出土しているほか,『日本書紀』にも記述が残っています。

かたくて臭みがあるといわれていますが,若いイノシシの肉はクセもなくやわらかで甘味があります。
食べごろは1歳過ぎから2歳未満のものがおすすめです。
養殖されたものなら市場でも手に入りますが,野生のイノシシは山林で狩猟するしかありません。
日本では味噌で煮込む「シシ鍋(ボタン鍋)」が有名です。

「牡丹(ぼたん)」や「山鯨(やまくじら)」の別名は,仏教の教えから獣肉が食べられなかった時代の隠語といわれています。

イタリア中部から北部にかけては,ひき肉にしてミートソースなどに使われるほか,フランスではジビエ(野生鳥獣)料理で人気があります。



牛肉や豚肉と比べると鉄が豊富で,貧血や冷え性の予防と改善に効果があります。
新陳代謝を促進するビタミンB1,ビタミンB2を含み,疲労回復にも役立ちます。



中医学では,脾臓と胃の働きである消化吸収と造血作用(ぞうけつさよう)を高め,食欲を増進して,疲労を回復させ,貧血や冷え性を防ぎ,腹部のもたれ,便が軟(やわ)らかい,むくみ,下半身が重だるいなどを解消し,生活習慣病の一つである糖尿病の予防と改善に適しています。

鯉(コイ)<母乳の出をよくし,疲労の回復を早めるのに有効>

コイ
冬至(とうじ)の食養生・お勧めの食材,魚介類では鯉(コイ)がお勧めです。

養殖の歴史が江戸時代からと古いため,日本各地に分布しています。
むかし中国ではコイが龍(りゅう)に化身するといわれ,日本では「鯉の滝登り」は立身出世のたとえにされています。
古くから珍重され神社の供物や祝宴に用いられ,タイやマグロ以上の高級魚とされてきました。

体調約30〜80cmで,寿命は約20年ですが,お城の堀などで飼育されている鯉のなかには100年以上も長生きした例もあります。
水から出してもたやすく死なないという生命力の強さから淡水魚の王者と称されています。



海産の白身魚に比べると養殖ゴイの脂質は多いですが,昔から母乳の出をよくするといわれるように,ミネラルやビタミンをバランスよく含んでいます。
なかでも糖質の代謝を促進するビタミンB1が多く,精神を安定させ,疲労の回復を早める効果も期待できます。
ただし,B1の分解酵素であるアノイリナーゼも含み,生食するとB1の一部が分解されるので加熱調理がお勧めです。また,寄生虫を宿していることもあるので生食は避けたほうがよいでしょう。



中医学では腎機能を高め,疲労を回復させ,毛髪に艶(つや)をもたらせ,脱毛を防ぎ,妊娠中のむくみや胎動不安,産後の母乳不足,尿中にタンパク質が降りるなどを改善し,利尿作用を高め,心臓の働きと協調して,血液の流動性を促し,血栓の形成を抑え,精神・情緒を安定させ,動悸・息切れ,声が弱々しい,不眠,不安感,驚きやすいなどを改善する効果があります。

トレビス<食欲を増進させ,疲労を回復し,貧血を防ぐ>

トレビス
冬至(とうじ)の食養生・お勧めの食材,野菜類ではトレビスがお勧めです。


原産地はイタリアで,チコリーの変種といわれ,球形のものを指します。
長頭形のものは「ヴェローナ」と呼ばれますが,どちらの名前もイタリアの地名に由来するといわれています。

日本へは1980年代に輸入されました。

トレビスは原産地イタリアではラディッキオ・ロッソとも呼ばれ,アメリカではイタリアンレタスといいます。
日本ではレッドレタスとも呼び,アブラナ科の紫キャベツと間違われやすいですが,トレビスはキク科です。
ほろ苦さがもち味で,葉はキャベツよりやわらかく,レタスより歯ごたえがあります。



鮮やかな紫色はポリフェノールの一種,アントシアニンによるもので,強い抗酸化作用があり,生活習慣病の予防が期待されます。


中医学では,脾臓と胃の働きである消化吸収と造血作用を促し,食欲を増進して,疲労を回復させ,貧血を防ぎ,食べるとすぐにおなかが脹る,腹部のもたれ,ドロ状の便,むくみ,下半身が重だるいなどを解消させ,血糖値の上昇を抑え,生活習慣病である糖尿病や動脈硬化などの予防と改善に効果があります。

また,腸内の善玉菌を活性化させ,便の量を増やし,腸内環境を整え,便秘を改善して,コレステロールや老廃物を便とともにスムーズに排出し,ガンの発生を防ぐ働きがあります。


冬至(とうじ)の養生

冬至
冬至(とうじ)は二十四節気の二十二番目の節気で,新暦の12月22日か23日ごろにあたります。

太陽が赤道以南(せきどういなん)の南半球の最も遠い地点に移動するため,北半球では太陽の高さが一年中で最も低くなります。
そのため昼が一年中で一番短く,夜が一番長くなる極点となります。

そしてこの日から一陽来復(いちようらいふく)して徐々に日脚(ひあし)はのびていきます。

これは陰陽学説の観点から,冬至の到来が陰気の盛りの頂点に達してから衰え出し,かわって陽気が芽生(めば)え始める時を詳しく述べたものであり,天文学の角度から昼と夜の長さの変化の根拠について

「冬至という日の昼間の長さは1年の中で最も短い日であり,太陽はほとんど南回帰線(みなみかいきせん)の上から直接に照射している。冬至を過ぎてからは,太陽の直接照射は北へと移るにしたがって,昼間の時間が次第に長くなってくる」

ことを説明しています。


また,我が国では,昔から「冬至の日に柚子湯(ゆずゆ)に入ると風邪を引かない」という言い伝えがあります。

柚子の強い香りが邪気を祓(はら)い身を清めるとされ,もとは禊(みそ)ぎの意味があったといわれていました。

現代では,柚子湯は香りが良くてリラックス効果があるとされ,体が芯から温まり,風邪の予防や神経痛などに効き,皮の成分が皮膚の保護に有効であることが知られています。



起居の養生

冬至の時季に入ると,防寒保温のために窓を閉めて,室内の換気ができなくなることがあります。
これは人体に害をもたらすことになります。
空気の流通がよくないと,細菌やウイルスが繁殖しやすく,インフルエンザなどの病気に感染する恐れがあります。
換気の方法としては,冷たい空気は温かい空気より重いので,外気の入り口を低く,室内の空気の出口を少し高くすれば,よく換気ができます。

室内の空気は,都市部では1立方メートル中,陰イオン(細菌の活動を抑え,大脳の興奮と抑制を調節して,気持ちを穏やかに保ち,血液循環を促し,血圧や血液中の脂肪を下げ,疲労を回復させ,大脳の効率を高める効果がある)が40〜50個程度しかないと言われています。
それに対して室外は100〜200,公園などの緑化地域は400〜600,これが郊外や山野では1,000〜1,500になり,海辺や滝の近くでは4,000以上にも達すると言われています。

緑色の植物は太陽光のもとでは空気中の二酸化炭素を吸収して新鮮な酸素を放出しています。
しかし夜になると酸素を吸収し,二酸化炭素を放出します。

吊蘭(ちょうらん)と言われる胡蝶蘭(こちょうらん)やシンビジウム,カトレアなどには,空気中の塵を吸収するフィルターの作用があります。

緑と黄色の葉が混じり合った吊蘭はストーブ,電器製品,プラスティック製品,タバコなどが発散する一酸化炭素(いっさんかたんそ)や体に有害な気体を吸着し,室内を浄化します。
植物は体によく,空気中の二酸化炭素を吸収して,新鮮な酸素を放散し,空気の浄化や濾過(ろか),陰イオンの生産,温度の調節などを行います。

ぜひ室内に鉢植(はちうえ)の植物を置かれてはいかがでしょうか。


特別講座のご案内

推拿療法教室


このたび国際推拿按摩ライセンス強化対策校である東洋醫学療術専門学院では,推拿療法の症状別手技を学ぶ,特別講座「推拿療法教室」を開講いたします。

推拿療法は,初心者の方や腕力に自信がない方でも,体を効率よく使う推拿の手法によって症状を改善できます!今回はご自宅での復習に最適なDVD実技教材もお付けします。

家族のため,人のため,推拿療法による技術とツボの効能を学びませんか?


指導内容:
●よく見られる8つの症状別手技
(肩こり・寝違え・五十肩・腰痛・ぎっくり腰・膝の痛み・便秘・下痢)

●20の推拿基本手法
(一指禅推法・滾法・摩法・擦法・揉法・推法・搓法・抹法・抖法・振法・按法・点法・ 拿法・捏法・弾撥法・拍法・撃法・関節揺動手法・関節扳動手法・関節抜伸手法)

●推拿の概論(作用原理)


開講日程:2013年1月13日~3月3日(全8回・毎週日曜日)
講義時間:10:00~16:00(お昼休憩1時間)
申込期間:2012年12月20日(木)まで
募集人数:40名(最低人数10名以上)
受講料金:85,000円(税込)


お申し込み方法など,くわしくは東洋醫学療術専門学院ホームページをご覧ください

ルイボスティ<骨や歯を丈夫にし,アレルギー症状を緩和>

ルイボスティ
大雪(だいせつ)の食養生・お勧めの食材,お茶類ではルイボスティがお勧めです。

南アフリカ共和国・ケープタウンの北にあるセダルバーグ山脈の一帯に自生する針葉樹の一種です。
ルイボスとは「赤い」という意味で,その名の通り,お茶の色は鮮やかな赤色をしています。
古くから不老長寿の薬として,セダルバーグ山脈に住む人たちのあいだで親しまれてきたものです。



ルイボスティは抗酸化作用をもつフラボノイドを含み,活性酸素を撃退するため,細胞の老化を防止するほか鎮痛にも役立ちます。
またアレルギー体質を改善する働きもあり,花粉症やアトピー性皮膚炎の症状緩和にも効果があるといわれています。

カルシウムやマグネシウム,鉄,亜鉛などのミネラルも豊富に含まれ,ホットでもアイスでもおいしく飲めます。



中医学では,腎機能を強め,骨や歯を丈夫にして骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を防ぎ,膀胱と連動して,利尿作用を促し,むくみを解消させ,肺の働きと協調して,皮膚・粘膜を保護し,肌に潤(うるお)いと弾力性をもたらせ,細胞の老化や小皺(こじわ)を抑え,アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー症状の緩和とガンの発生を予防する効果があります。

干し柿(ホシガキ)<O-157菌による食中毒やインフルエンザウイルスの感染に有効>

ホシガキ
大雪(だいせつ)の食養生・お勧めの食材,果実類は干し柿(ホシガキ)がお勧めです。

干し柿は古くからの重要な乾燥果実で,平安時代中期の『延喜式(えんぎしき)』にも記載されています。
代表品種は「おけさ柿」「庄内柿」などの銘柄の平核無(ひらたねなし)や「蜂屋柿」「富士柿」などの甲州百目(こうしゅうひゃくめ),堂上蜂屋,会津身不知(あいずみしらず)などがあります。



干し柿は生の果実よりビタミンCは少ないですが,β−カロテンやカリウムが大幅に増え,マンガンも豊富で,食物繊維をきわめて多く含み,干し柿2個で1日の目標とする摂取量を満します。
とくに,不溶性の食物繊維が豊富なので,整腸作用および有害物質の排出を促進する効果が期待できます。
色素成分のカロテノイドには目や皮膚,内臓などを活性酸素から守り,発ガンの抑制に効果があるといわれています。

カテキンも含まれ,抗酸化作用や殺菌作用によって血圧や血糖値の上昇を抑えるほか,O-157菌やインフルエンザウイルスにも高い効果があります。

また,民間生薬では「柿霜(しそう)」と呼ばれます。



中医学では,肺の働きを高め,皮膚や粘膜の水分を調節し,肌に潤(うるお)いと光沢をもたらせ,皮膚の乾燥や肌荒れ,痒(かゆ)みなどを解消し,細胞の老化を抑え,美肌づくりを促し,感染症である風邪・インフルエンザの侵入を防ぎ,咳(せき)や喉(のど)の痛み,喀血(かっけつ)などの改善と予防に適しています。

また,腸内の善玉菌を活性化させ,殺菌作用を強め食中毒を防ぎ,便の量を増やし,腸内環境を整え,便秘を改善して,生活習慣病である動脈硬化や高血圧などを便とともに排泄し,ガンの発生を防ぐ効果があります。


雉子(キジ)<新陳代謝を高め,細胞の再生を促進させる>

キジ
大雪(だいせつ)の食養生・お勧めの食材,肉類では雉子(キジ)がお勧めです。

アジア原産で,日本の国鳥とされ,平安時代から猟鳥として親しまれてきました。

日本では古来,最も珍重された鳥肉で,平安時代の貴族のあいだでは鳥料理といえばキジを指していた,といわれています。
ヨーロッパでも古くから好まれ,肉の古典的な熟成方法である「フザンダージュ」は,フランス語でキジを意味するfaisanが語源とされています。

締めた肉は2〜4日間かけて熟成させると旨味が増してきます。
和洋いずれかの料理にも合い,ローストにしても煮込んでも燻製にしてもいいでしょう。

「雉子焼き」という料理法がありますが,これは肉や魚を醤油とみりんに漬けてから焼いたものです。
もともとは鳥の中でも最もおいしいといわれるキジに,さらにおいしさを近づけたくて編み出された料理といわれています。


肉は脂質が少なく低エネルギーで,ビタミンB群を多く含み,なかでもビタミンB2は細胞の再生を促進し,ビタミンB6は皮膚を丈夫にする働きがあります。


中医学では,肺機能を強めて,皮膚や細胞内の水分を調節し,新陳代謝を高め,細胞再生を活発にさせ,肌に潤いと光沢をもたらせ,感染症である風邪やインフルエンザの侵入を防ぎ,皮膚の乾燥,肌荒れ,痒みなどの予防と改善に有効とされています。

数の子(カズノコ)<血液をサラサラにして,動脈硬化や血栓を予防>

カズノコ
大雪(だいせつ)の食養生・お勧めの食材,乾物類では数の子(カズノコ)がお勧めです。

ニシンはアイヌ語で「カド」と呼ばれ,その「カドの子」が転じて「数の子」になったといわれています。
昔は干して乾燥させ,保存食として利用されていました。戦前は乾燥品が主流でしたが,現在は加工がしやすく家庭でも扱いやすい塩蔵品が主になっています。

子孫繁栄を願った縁起物として正月のお節料理に欠かせないカズノコは,ニシンの卵巣を塩蔵,もしくは乾燥させた加工品です。
北海道でのニシンの漁獲高が減るにしたがって高価になり,黄色いダイヤと呼ばれていましたが,近年カナダやアメリカからの輸入が増え,高めながらも価格は安定しています。

なお,ニシンによく似たタイセイヨウニシンのカズノコは,サイズが大きいが歯ごたえに欠けるため,珍味に入れるなど加工品の原料にされます。



タンパク質が含まれるほか,脂質,抗酸化力をもつビタミンEなどが豊富に含まれています。
魚の脂質は動脈硬化や血栓を予防するので,血液をサラサラにする効果があります。



中医学では,血液をサラサラにして,心臓の働きである血液循環を促し,血管に弾力性を与え,血栓の形成を抑え,精神や情緒を安定させ,動悸や息切れ,声が弱々しい,不安感,不眠,驚きやすい,味覚の障害などを改善し,生活習慣病の一つである動脈硬化の予防と改善に適しています。
また,体温を維持し,細胞の老化を抑制する働きもあります。


喜知次(キチジ)<皮膚や粘膜の代謝を高め,細胞の老化を防止>

キチジ
大雪(だいせつ)の食養生・お勧めの食材,魚介類では喜知次(キチジ)がお勧めです。

キチジはカサゴの仲間で,頭部にとげがあり,ごつごつしており,鮮やかな朱色で,背びれの基部に黒斑があるのが特徴です。
黄色みの強い血のような体色であることから「黄血魚(きちじ)」とも書きます。

もともとは北海道の地方名であったものが全国に広まったとされます。
アイヌ語をもとにしたキンキ,キンキンという呼び名でも有名です。

刺身や煮つけ,干物やかす漬けなどにもされます。
なかでも仙台名産の「笹かまぼこ」の原料としても有名です。



魚には珍しくタンパク質よりも脂質が多く,生活習慣病の予防に有効な不飽和脂肪酸のDHAやIPAが豊富に含まれており,ビタミンEも多く,脂質の酸化を防ぎ老化を予防します。
ビタミンAも豊富なため,目の健康を保ち,皮膚や粘膜を保護し細胞の老化を抑制します。
血合(ちあい)にはタウリンが含まれ,血中コレステロール値を下げ,動脈硬化や高血圧に有効です。



中医学では,腎臓の働きを促し,脳細胞を発達させ,学習能力や記憶力を高め,老人性の認知症を防ぎ,肺や肝臓の作用と協調して,皮膚・粘膜の代謝を活性化させ,肌に潤(うるお)いと弾力性をもたらせ,小皺(こじわ)を抑え,アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー症状の緩和と改善に効果があります。

里芋(サトイモ)<胃の粘膜を保護して,便秘を改善し,肥満を予防>

サトイモ
大雪(だいせつ)の食養生・お勧めの食材,野菜類では里芋(サトイモ)がお勧めです。

原産地は熱帯アジアといわれ,紀元前3000年ごろにはすでにインドで栽培されていました。
日本への渡来は稲よりも古く縄文時代中期とする説もあります。
山でとれるヤマイモに対して,里でとれるイモという意味から「サトイモ」と名づけられました。



サトイモは,イモ類でありながら水分が84%と多く,炭水化物(糖質)は13%と少なめで,レンコンよりも低エネルギーです。

独特のヌルヌルしたぬめりにはムチンやガラクタン,グルコマンナなどの成分が含まれています。
とくにムチンには胃の粘膜を保護して胃潰瘍などを予防し,細胞を活性化して老化を遅らせる働きがあります。
グルコマンナンはコンニャクにも多く含まれる水溶性の食物繊維で,便通をよくして肥満を防ぐ効果があります。
ガラクタンも食物繊維の一種で,血糖値やコレステロール値を下げ,腸内環境を整えて生活習慣病を予防します。



中医学では,脾・胃の消化吸収の働きを強め,食欲を増進し,疲労を回復させ,肥満を防ぎ,泥状の便やむくみを解消し,胃の粘膜を保護して,胃の炎症,胃潰瘍,消化不良,胸のむかつき,嘔吐などを改善し,滋養強壮に働き,血糖値の上昇を抑え,生活習慣病の一つである糖尿病の改善と予防に有効とされています。

また,腸内の善玉菌を繁殖させ,便の量を増やし,腸内環境を整え,便秘を解消して,コレステロールや老廃物,発ガン物質を便とともにスムーズに排泄させる効果があります。


大雪(だいせつ)の養生

大雪
大雪は二十四節気の21番目の節気で,新暦の12月7日か8日ごろにあたります。

もう山の峰々は積雪におおわれ,平地も北風が吹きすさんで,いよいよ冬将軍の到来が感じられるころになります。

北国では至る所で雪が降り,人びとを魅了する景観を呈します。農家では「大雪,冬至(とうじ)には,やがて来る春の節気のために,わらや雑草,落ち葉などを積んで腐らせた肥料をたくさん作るべきである」という諺(ことわざ)があります。

人びとは大雪の節気の「降雪は豊作を迎える吉兆(きっちょう)となる」という幸先のよい前兆を見ています。


中医学における養生学の角度から見ますと,大雪の節気になると,すでに「栄養補給」に最も適した季節に入ったといえます。

栄養補給について,多くの人びとは偏(かたよ)った理解の仕方をし,いわゆる「補給」ということは栄養価の高い飲食物を食べ,精力を増強させることと思われがちです。
これは栄養補給の一面でしかなく,養生学の内容の一つでしかありません。

養生については,我々は先ず「養(よう)」とは何か,「生(じょう)」とは何かを知っておくべきです。

いわゆる養は,つまり養生,補養,育成,補給のことであり,生は,生命,生存,成長の意味を指します。
具体的に言えば,精神を養(やしな)い,飲食を加減し,身体を鍛え,性生活を慎み,気候(暑さ・寒さ)にあった生活など総合的な養生を通して身体を丈夫にし,寿命を延ばす目的を達成することです。



運動の養生

この時季になると,室内から外に出ると,温度が突然に低くなります。
このような時は,皮膚や筋肉が急に収縮され,関節や靱帯(じんたい)が堅くなり,体内の代謝が遅くなります。
このため,すぐに運動し始めると,筋肉や関節の損傷を引き起こすことがあります。

しかも心臓の拍動が突然早くなることもあり,胸のむかつきや嘔吐(おうと)などの不快な症状が現れます。

したがって,準備運動を充分に行って体を温め,全身の筋肉・関節をよく動かして,体内の器官,とくに心臓機能が運動作用に適応する状態に入ってから体の鍛練を始めるとよいでしょう。



烏龍茶(ウーロンチャ)<脂肪を減らして,ストレス,イライラを解消し,リラックス効果を高める>

烏龍茶
小雪の食養生・お勧めの食材,お茶類では烏龍茶(ウーロンチャ)がお勧めです。

古くから中国で愛飲され,正確な起源は定かではありませんが,紀元前からあったとみられます。

主な産地は福建省(ふっけんしょう)や広東省(かんとんしょう)などです。

有名な鉄観音茶は,福建省産烏龍茶の代表的存在です。
近年は,凍頂烏龍茶や東方美人など,台湾産が良質で人気が高くなっています。

中国茶は発酵の過程などにより,青茶,緑茶,紅茶,黄茶,白茶,黒茶の6つに大別できます。
烏龍茶は半発酵の青茶の仲間で,釜炒りすることで発酵を途中で止め,そのタイミングによって香りや味わい,深みなどにさまざまな違いが生まれます。



烏龍茶のポリフェノールには脂肪の燃焼を促進し,体内にたまった脂肪を減らす働きがあります。
また,脂肪を吸着してその吸収を抑え,体外に排出する作用もあるため,肥満の抑制やダイエット効果が期待できます。

骨を丈夫にし,ストレスをやわらげるカルシウムや,貧血の防止に役立つ鉄を豊富に含んでいます。

眠気を覚ますカフェインも含んでおり,清涼な香りにはリラックス効果もあります。



中医学では,脾と肝の機能を強化して,食欲を増進させ,貧血を防ぎ,内臓や諸器官が,もとの位置から下垂しないように防ぎ,肥満を抑制して,むくみや泥状の便,下半身が重だるいなどを改善して,気や血液,水分を全身に滞りなくめぐらせ,筋肉疲労や視力の低下を回復させ,精神・感情をやわらげ,ストレス,イライラ,怒りっぽいなどを解消し,リラックス効果を高め,眠気を覚まして,体内にたまった脂肪を減らし,生活習慣病である高血圧や動脈硬化,糖尿病などの予防と改善に効果があります。

羊肉(ヨウニク・ラムニク)<貧血を防ぎ,体を温め,肌の若々しさを保つ>

羊肉
小雪(しょうせつ)の食養生・お勧めの食材,肉類では羊肉(ヨウニク)がお勧めです。

家畜化されたのは約8000年とされ,現在でもキリスト教徒やイスラム教徒のあいだでは祝宴の食べ物とされています。
日本では食用よりも羊毛の生産に注目していたため,食肉としての歴史は浅いようです。

生後1歳未満のものをラムと呼び,それ以降のものをマトンと呼びます。
独特の匂いはマトンに特有のもので,ラムはあまり匂いません。

日本ではジンギスカン料理が有名ですが,ローストや揚げもの,蒸しものなど料理法はさまざまです。
以前は羊肉といえばマトンが主流で,戦後輸入された,毛皮をとったあとの廃用羊の肉というイメージがありましたが,現在ではラムが主流になっています。



ビタミンB2と亜鉛が豊富に含まれているため,肌の若々しさや細胞の健康を保ちます。
中国やモンゴルでは,体を温める作用があるとされ,女性のための肉と呼ばれています。



中医学では,腎と脾臓の働きを強め,肺機能と協調して,体を温め,皮膚・粘膜を保護し,肌の潤(うるお)いと弾力性を高め,小じわや細胞の老化を防ぎ,冷え性や月経痛,月経不順を改善し,糖質のエネルギー代謝を高め,生活習慣病の一つである糖尿病の予防にも役立ちます。

水雲(モズク)<ガン細胞の増殖を抑え,骨や歯を丈夫にし,小じわを防ぐ>

モズク
小雪(しょうせつ)の食養生・お勧めの食材,海藻類では水雲(モズク)がお勧めです。

日本の中部から以南の沿岸に分布しています。
三大食用藻であるワカメ,コンブ,ヒジキに次いで重要とされてきましたが,ぬめり成分であるフコイダンにガン細胞を死滅させる働きが発見されたことで人気に火がつき,さらに需要が高まっています。

モズクはヒジキやホンダワラなどの海藻に付着して成長します。

最近では,沖縄で養殖されている太めのオキナワモズクがモズクとして流通することが多くなり,本来のモズクはホソモズクやキヌモズクとして売られていることもあります。



モズクはカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富に含まれており,活性酸素を消去するβ−カロテンやフコキサンチンを含むため,ガンを予防し抵抗力を高める作用があります。

ぬめり成分のフコイダンは水溶性食物繊維で,抗ガン・抗菌作用のほか,コレステロール値の低下や肝機能障害などにも有効とされています。



中医学では主に,腎機能を高めて,骨や歯を丈夫にして,骨粗鬆症を防ぎ,肺の働きと協調して,皮膚・細胞内の水分を調節し,肌の潤(うるお)いと弾力性をもたらせ,小じわを防ぎ,肌荒れや皮膚の乾燥と痒(かゆ)みなどを解消させ,免疫力を強化して,ガンの発生を抑制する効果があります。


海松貝(ミルガイ)<肝臓の働きを高めて,解毒作用を強化>

ミルガイ
小雪(しょうせつ)の食養生・お勧めの食材,貝類では海松貝(ミルガイ)がお勧めです。

殻の色は灰白色で,褐色の厚い殻皮(かくひ)をかぶっています。
以前は日本全国に分布し,内湾の水深10〜50mの砂泥低に生息していました。

名前は,水管をひっ込める際,そこに付着した海藻のミルを食べているように見えることから,こう名付けられました。
ミルガイと呼ばれていますが,ミルクイが本来の名前です。


成長すると約17cm前後になる大きな二枚貝で,アワビなどど同様に潜って捕ります。
上下の殻はきっちりと締まらずに開いていて,そこから太い水管が出ており,食用にするのはこの水管です。
さっと湯通しすると甘味があっておいしさが増します。

市場にでるのは,大きさ13cm前後の3〜4年ものが主になります。
海水の汚れなどにより漁獲高が減り,現在は瀬戸内海が主な産地となっています。
国内産は高級食材の一つになり,輸入ものが増えています。
代用品として白ミルと呼ばれるナミガイが登場し,今や市場や寿司店で見られるものの多くがこの貝です。



血圧を下げるカリウムや,骨の形成に必要なカルシウム,リン,貧血を予防する鉄などのミネラルが豊富に含まれています。


中医学では,肝臓の働きを強めて,筋肉疲労や視力の低下を回復させ,精神・感情をやわらげ,ストレス・イライラ,怒りっぽい,よくため息を吐くなどを解消し,解毒作用を強めて,アルコール中毒や二日酔いを防ぎ,胆汁の分泌を活性化させ,脂質のエネルギー代謝を高め,コレステロール値を下げ,生活習慣病の一つである高血圧の予防と改善に効果があります。

海鼠(ナマコ)<細胞の再生を促して,丈夫でしなやかな血管を作る>

ナマコ
小雪(しょうせつ)の食養生・お勧めの食材,海産動物では海鼠(ナマコ)をお勧めします。

日本では平安時代から重宝されていました。
江戸時代には干しナマコを,現在の中国へ輸出していた記録も残っています。

干したナマコは日本ではイリコと呼ばれ,5日から1週間かけてもどしたあと,炒めものや煮ものに使われます。

くにゃくにゃとやわらかいですが,軟体動物ではなくウニと同じ棘皮動物の一種です。
よく食されているナマコはマナマコで,赤褐色のアカコや暗緑色のアオコが一般的に知られています。



コリコリとした独特の歯ごたえはコラーゲンと多糖類によるもので,細胞の再生を促して丈夫でしなやかな血管を作り,骨,目などの老化を防ぎ,免疫力のアップにも役立ちます。

皮には目に見えない小さな骨が含まれているので,カルシウムも摂れます。
しかも低エネルギーでコレステロールが少ないとされています。

内臓の塩辛はコノウタといわれ,ほかに卵巣の塩辛や卵巣を干したものもあり,いずれも珍味です。
これらはビタミンB群を多く含むため,タンパク質の代謝を助けてエネルギーに変える効果があります。



中医学では,腎と心臓の機能を強めて,骨や軟骨・歯を丈夫にして,骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を防ぎ,皮膚や粘膜を保護し,新陳代謝を活性化させ,肌に潤(うるお)いと弾力性をもたらせ,小皺(こじわ)を防ぎ,美肌効果を高め,細胞の老化を抑え,免疫力を高める働きがあり,心臓の主な生理機能の一つである血管を強化し,精神・情緒を安定させ,不安感や動悸,息切れ,不眠などを解消し,生活習慣病の一つとされている動脈硬化の予防と改善に適しています。

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